ラスバレ考察部‐ことば

ラスバレのことを考えています。

【融合】«D-HERO デストロイフェニックスガイ»について

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«D-HERO デストロイフェニックスガイ»

通常編成評価:10.0/10.0

特殊編成評価:10.0/10.0

 

[最大ステータス]

属性:闇

役職:融合モンスター

コスト:レベル6以上の「HERO」モンスター+「D-HERO」モンスター

ATK:2500

DEF:2100

総戦闘力:4600

 

スキル:

このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:相手フィールドのモンスターの攻撃力は、自分の墓地の「HERO」カードの数×200ダウンする。

②:自分・相手ターンに発動できる。自分フィールドのカード1枚とフィールドのカード1枚を選んで破壊する。

③:このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。次のターンのスタンバイフェイズに、自分の墓地から「D-HERO」モンスター1体を選んで特殊召喚する。

 

[2022/05/09 リファインド・ブレード初出](マスターデュエル)

 

 

・概要

汎用性、制圧性能に単体スペックその全てが高水準な言うまでもない壊れカードです。

 

効果①は相手全体のATKを下げる地味ながらも打点調整に役立つ効果です。

純粋な【HERO】デッキであれば墓地HERO5体で全体1000デバフなんかも簡単に達成できて実質打点3500という強力なアタッカーにもなりますし、後述するこのカードと相性が非常にいい«フュージョン・デステニー»なんかを使って融合召喚した場合でも素材2枚で400ダウンの実質2900打点として使えます。

2900という数値は同パック追加の«相剣大師-赤霄»を上から戦闘破壊でき、更には高いデッキパワーを誇る【電脳堺】の«電脳堺狐-仙々»も上から取れるラインと考えると絶妙に強力なステータスだと言えます。

ラスバレならATK400下げたところで最早下げられたことに気づくことが難しいレベルですが、遊戯王であればここまで戦闘破壊ラインがグッと引き上がるので非常に有用な効果です。

 

効果②は自分・相手ターンにフリーチェーンで使える対象を取らない1:1破壊です。

フィールドのカードであればどれでも破壊出来るため除去性能も高く、更には相手ターンに使えてしまうので完全に«スクラップ・ドラゴン»の完全上位互換になっています。

出したターンにすぐ相手の盤面を解決させることも出来ますしこちらも後述しますが③効果のお陰で返しの妨害にもなるという意味不明スペックです。

対象を取らないので対象耐性を持った大型モンスターであれ破壊しますし、サクリファイスエスケープによる破壊ケアも許しません。

非常に質が高い破壊効果と言えますが、効果解決時に相手の場に破壊出来るカードがなく自身の場に破壊出来るカードが2枚以上あった場合は自身の場のカードを2枚破壊しなければならないというデメリットがありますがそんなものどうにでもなる程のパワーがあります。

 

効果③は戦闘・効果で破壊された場合次のスタンバイフェイズに墓地から「D-HERO」モンスターを蘇生出来る効果です。

概ね破壊された自身を蘇生する効果と読んで差し支えないですが、一応融合素材にした墓地の「D-HERO」等も蘇生対象に出来ます。

②効果で«デストロイフェニックスガイ»自身と相手のカードを破壊、その後③効果宣言と繰り返すことで毎ターン対象を取らない破壊効果を使うことが出来てしまいます。出来ていいわけないだろ!

この蘇生効果のお陰でこのカード1枚で得られるアドバンテージが実質無限という明らかにミスったテキストです。

多分自己蘇生で「不死鳥でっせ〜w」と言えるカードデザインなのでしょうが、同じ不死鳥モチーフの«転生炎獣パイロ・フェニックス»や«サイバー・フェニックス»に謝罪が必要な性能差です。

 

相手からすれば残せば残すだけ無限にリソースを削られる為さっさと除去したくなるところですが、戦闘破壊及び効果破壊であれば③で再び自己蘇生する為、バウンスや除外以外の除去手段がありません。

しかもバウンス、除外の的にしようとしても自身の②効果で自爆すれば相手の除去を避けつつ再び次のスタンバイに復活してくると除去手段がとにかく限られます。

 

このカードの最も強力な点はこの高い単体スペックを«フュージョン・デステニー»1枚で召喚できてしまうという恐ろしいお手軽さです。

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«フュージョン・デステニー»は発動後に闇属性HEROしか特殊召喚できなくなるというデメリットと引き換えに「手札・デッキから融合素材を墓地へ送りD-HERO融合モンスターを融合召喚する」という余りにもお手軽すぎる融合召喚を可能にしています。

本来であれば融合召喚は手札と場というリソースを使って大型のモンスターに変換するというギミックでしたが、最早手札に«フュージョン・デステニー»1枚あれば融合召喚が可能という最先端すぎるテキストです。

同じくデッキのモンスターで融合出来る«影依融合»ですら相手の場にEXから出たモンスターが存在する場合という条件があるにも関わらずこちらは発動さえ出来ればデッキのモンスターで融合、何考えてるんですかね…

 

更には融合素材となる候補のモンスターにも強力な効果を持つものが多く、多く採用される«D-HERO ディバインガイ»+«D-HERO ダッシュガイ»の組み合わせなんかはデッキスロットを節約しながら強力な墓地効果を使用出来ます。

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«ディバインガイ»は手札が0枚の時に墓地から自身と他の「D-HERO」モンスターを除外すると2枚ドロー、«ダッシュガイ»はドローフェイズにドローしたモンスターをゲーム中1度だけ無条件で特殊召喚出来るというオマケで済まない墓地効果です。

2枚ドローの強さは語るまでもありませんが、ドローしたモンスターをそのまま特殊召喚出来るのは雑に攻め手を追加出来ますし引いたモンスターによっては再展開等にも繋げることが出来るでしょう。

 

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他にもデッキスロットを前者より食うものの«D-HERO ディアボリックガイ»+«D-HERO ディナイアルガイ»の組み合わせなんかもリンク召喚と相性が良くリンク値を稼ぎたいデッキなら採用候補ですし融合魔法1枚のオマケでここまで出来ていいのかよと言ったところです。

範囲確定2体攻撃(特大ダメージ)&A(SpA)+D(SpD)バフしてるようなもんです、ラスバレ語なら。

更にはデメリットである闇属性HERO以外特殊召喚出来ないという縛りもあくまで発動後にかかるものなので、展開するだけした後にこのカードを使ってとりあえずポン置き1妨害なんて事も出来ると本当に意味不明です。なんなんだこれ?

 

«フュージョン・デステニー»は1枚で「2枚ドロー&ドローしたモンスターを特殊召喚&毎ターン破壊効果を使える大型を融合召喚が可能」というオーバースペックなカードな訳ですが、恐ろしい事にこのカードが引けず手札にない場合でも«捕食植物ヴェルテ・アナコンダ»によって発動する事が出来てしまいます。

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«アナコンダ»は効果モンスターを2体用意するだけでリンク召喚できてしまうという手軽さ&汎用性を持っており、尚且つ「デッキから融合魔法を落としてその効果と同じ効果を得る」という効果によりその手軽さに見合わないアドバンテージを得てくれます。

«フュージョン・デステニー»の弱点である«灰流うらら»をケアしながらデッキ融合を行うその様は紛うことなき犯罪者です。

 

最低でもメインデッキ4枚、EXデッキ2枚のスペースがあればこのギミックが成り立つという出張性能の高さ、尚且つ«デストロイフェニックスガイ»単体のカードパワーの高さ、そして付随するオマケのオマケで済んでなさと様々なデッキで採用されることが伺われるカードです。

流石に採用率とカードパワー的にメインデッキで何かしらの対策を行わない限りは養分になってしまうのでここでは対策カードも考えていきます。

 

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・«禁じられた一滴»(«冥王結界波»)、«無限泡影»

«一滴»は手札コストこそ必要なもののコストにしたカードと同じ種類のカードの効果がチェーン出来なくなるモンスター効果無効&打点半減という極めて高い突破性能を持った汎用速攻魔法です。

こちら+手札コストにモンスターを使用することで«デストロイフェニックスガイ»の②効果で逃れることをさせず、除外やバウンスの的とすることが出来ます。

要求値こそ高いものの他の制圧モンスター等に当てることも出来るので真っ先に採用したいカードです。

同じくモンスター効果をチェーンさせずにモンスター効果を無効にする«冥王結界波»は手札コストが必要ないのですが「通常魔法である」という点が大きく汎用性を下げています。

後攻なら困りませんが、先攻になった場合は発動タイミングなく手札に残すことになりますが«一滴»であれば速攻魔法なので伏せて妨害札として機能します。

 

«夢幻泡影»は自分の場にカードが存在しないという条件こそあれど伏せずに手札から発動することが出来るモンスター効果無効罠です。

こちらは«デストロイフェニックスガイ»本体に当てると②効果で逃げられてしまいますが、逆をいえば相手の妨害を使わせているという見方ができますし、展開途中の«アナコンダ»に当てれば相手の融合召喚そのものを止めることが出来ると幅広い範囲で活躍が出来ます。

②効果で破壊させた後に墓地除外する準備や蘇生した後に除去する算段を立てたり、そのまま妨害が他になければワンキルを狙うなどプレイを問われるカードですが汎用性も高くオススメです。

 

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・【壊獣】カード

無難に後手を返す札として強いです。

«デストロイフェニックスガイ»をリリースして除去することで自己蘇生をさせずに除去をすることが出来ます。

ほぼ後手専用カードですが高い除去性能を持っているためどうしても対策しなければ辛いデッキを使っている方はオススメです。

 

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・«虚無空間»

場にある限りお互い特殊召喚が出来なくなるというシンプルながら高いロック性能を持つ永続罠カードです。

先攻で持っている時の強さは記述するまでもありませんが、後攻でも相手の«デストロイフェニックスガイ»を破壊させた後にセットして次のドローフェイズに発動することで墓地から復活することを防ぐことが出来ます。

先攻なら持ってるだけでイージーウィンを拾える上に後攻でも対策として役立つのでフェニックスギミックが流行っている内は入れ得だと思っています。

 

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・«墓穴の指名者»等墓地除外カード

シンプルに破壊効果を使わせた後に除外すれば帰って来れないよねというヤツです。

特に«墓穴の指名者»なんかは各手札誘発にも使えますしマストで入れたいカードです。

除外効果を使用する場合は必ず破壊された次のドローフェイズまでに使用しましょう。

③の蘇生効果はスタンバイフェイズが始まった瞬間にチェーンを組まずに蘇生するので発動タイミングはドローフェイズの終わりが最後です。

«D.D.クロウ»等の墓地除外するだけで効果は無効化しないカードは本体を復活させないことは出来ますが、他のHEROを特殊召喚させてしまう為凄く有効なカードかと言うとそうでもありません。

«墓穴の指名者»はその点相手の③効果の発動時に撃てば完全に止められる上に次のドローフェイズなどで引いても本体はギリギリ蘇生させないので最低限以上の働きが出来ます。

 

・«寂寥の美»、«あなただけの守護天使»

チャーストで攻撃表示のデストロイフェニックスガイに10万ダメージ与えれば相手は死にます。

 

・総評

OCG環境を破壊し尽くした不死鳥はマスターデュエルでもその性能を遺憾無く発揮しています。

サイドチェンジがないというゲーム性に置いて1枚引いていれば取り敢えず事故は回避出来るという高すぎるカードパワーの融合魔法もセットで見れば間違いなく環境を染め上げるでしょう。

とはいえ強力過ぎて遊戯王クソゲーすぎん?となるほどではなく、どちらかと言えばプレイングによって突破すると気持ちいいカードなので是非ともこの環境でマスターデュエルを遊んで欲しいです。

ラスバレ…?ラスバレももちろん…

 

 

・このメモリアは完凸すべき?

どういうことでしょうか。

とりあえず1枚あれば大丈夫です、«妖精伝姫-カグヤ»を意識するなら複数入れてもいいですがまぁ1枚でしょう。

 

・このメモリアは入手すべき?

このカードパワーを味わう事なく遊戯王を続けるのは余りにも勿体ないです。

アナコンダと合わせて持っておきましょう。

 

・関連カード

«スクラップ・ドラゴン»…完全下位互換です。

唯一勝ってる点で言えば素の打点くらいですが、そもそもにしてデストロイフェニックスガイもデバフで実質打点2900なのでそれすら負けています。

チューナー+非チューナー揃えてこいつ出すくらいならアナコンダ出してフュージョンデステニーしましょう。

 

«白の聖女エクレシア»…融合モンスターが墓地に送られたターンのエンドフェイズに墓地から回収が出来ます。

このカード自身も条件こそあれど特殊召喚出来るレベル4チューナー且つリクルート効果持ちなので非常に強力な組み合わせです。

 

«E・HERO シャイニング・フェニックスガイ»…誰?

 

 

それではまた